数字を書くのが大好きになりました(自閉症小学1年生)

 今までは、鉛筆を持つのも大嫌いで、余程機嫌の良い時だけ、ちょっとだけ鉛筆を持てた状態でした。最初の頃は、表情は全く無く、笑顔も勿論全く無く、言葉もほとんど理解でき無い状態で、何にもなくてもしょっちゅう怒り泣きをしていました。家でも、施設でもどこでもです。
 それが、トレーニングを続ける内に、少しずつ少しずつ怒り泣きが減ってきました。そして、笑顔が少しずつ出てきました。にっこり笑えるようになりました。お母さんは、本児の笑顔を初めて見て、大感激していました。
 その内に、言葉を少しずつ理解できるようになり、音声も言葉も出てきました。そして、数字にも興味を持つ様になりました。
 最近は、1から10まで数えるのが大好きになっていました。積み木やパズルをを数えるのが大好きで、レジの番号を読んだりしていました。
 ある時、吊るしてあったカレンダーを外して、「これに数字を書いてみる?」と、尋ねると、「うん。」と、乗り気。
早速鉛筆を持たすと、カレンダーの数字をなぞり書き始めました。
「この子が数字を書くようになる日が来るなんて。」と、お母さんは、大感激していました。
この時以来、○ちゃんは、毎回数字を書くのを、とっても楽しみにしています。
 が、困った事に、最初に、壁に吊るしてあったカレンダーを外して書き始めたので、それ以後も、吊ってあるカレンダーでないと、絶対気に入りません。
 数字練習のプリントを渡すと、気に入らないので、めちゃめちゃに殴り書きしました。吊っていない同じタイプのカレンダーを持って来ると、また、気に入らず、両手でぐしゃぐしゃにしてしまいました。そして、吊ってあるカレンダーを指差して、「あー、あー。」と、強く要求します。
 仕方ないので、毎回、吊ってあるカレンダーを外して、数字の練習をしています。今年のカレンダーに、全部書いてしまって無くなったら、気が治まりますかね??。
お母さんと共に、ハラハラしながらも、本児の成長を嬉しく見守っています。
脳力開発研究所